【現役看護師】もう頑張れない…私が「静かなる退職」を選んだ理由

看護師

~自己紹介~
常勤でNICU・脳外科・循環器内科を経験。
2度の無職ライフを満喫し、現在は派遣として勤務中。
趣味は、海外旅行・スキューバダイビングなど…
北海道在住で、ソフトクリーム巡りにもハマっています。

皆さんは、近年話題になっている「静かなる退職」という言葉を知っていますか?

日々の激務に疲れ果て、精神的にもストレスMAXで崩壊寸前…

なぜ、私はこの道を選んだのか…決断に至るまでの過程や、その後の心境の変化をお話しします。

同じ悩みを抱える看護師の皆さんに少しでも役に立つ記事になれば幸いです。

看護師の「静かなる退職」とは何か

「静かなる退職(Quiet Quitting)」の定義

実際に勤めている病院を退職するわけではなく、キャリアアップや昇進などを目指さずに必要最低限の仕事をこなす働き方のこと。

在職していながら退職が決まった人のように、やりがいを求めず、淡々と仕事をこなす働き方で、このように呼ばれています。

・必要以上に一生懸命働くことをやめる、頑張りすぎない

・仕事とプライベートのメリハリをつけ、ワークライフバランスを重視する

以上のポイントを踏まえた働き方になります。

看護師特有の「静かなる退職」のケース

看護師の「静かなる退職」は、一般的な企業におけるものとは少し異なる側面があります。

命を預かる仕事であるという特殊性から、完全に仕事を放棄するわけにはいかないという状況の中で、どのように「静かなる退職」が表現されるのか、いくつかのケースを見ていきましょう。

例:

・残業拒否:法定労働時間を厳守し、超過分の仕事は一切行わない。

・職場の人たちと必要最低限のコミュニケーションしか取らなくなる。

・上司との距離を置き、必要以上のコミュニケーションを避ける。

・カンファレンスに積極的に参加せず、自分の意見を言わなくなる。

・モチベーションが低下し、新しい知識や技術を学ぶことをやめる。

・職場への愛着が薄れ、転職を検討し始める。

・頻繁に体調不良を訴え、仕事を休む。

などなど…

「静かなる退職」が生まれる背景

「静かなる退職」が起こる原因

その背景には、過重労働や人材不足、職場環境の悪化などといった深刻な問題が隠されています。

このような環境下では、仕事へのモチベーションが下がってしまい、今後のキャリアプランも描きづらいですよね。

看護師の「静かなる退職」には、他の職業にはない特有の背景も考えられます。

・命を預かる仕事であるため、患者との関わりが深く、その責任の重さに苦しむ。

・人間関係の悪化:同僚や上司との人間関係が悪化し、職場に居づらくなってしまうケースも考えられます。

・過重労働: 人手不足による長時間労働や夜勤の多さ、残業が常態化していることなどが原因として挙げられます。

・評価の低さ: 自分の仕事が正当に評価されていないと感じ、モチベーションが低下しているケースがあります。

・キャリアアップの壁: 専門性を高めたい、キャリアアップしたいという意欲があっても、なかなか実現できない状況に不満を感じている人もいます。

私は、これらの問題が「静かなる退職」という現象を生み出している一因だと考えています。

また、働き方の多様化も関係していると考えます。私自身も派遣看護師という働き方を選択しました。

過重な業務負荷や長時間労働が日常化している看護師の職場環境が、結果として「静かなる退職」へつながっているのではないでしょうか。

これらのケースや背景を踏まえ、看護師の「静かなる退職」は、単に仕事に対する不満だけでなく、深い心の傷や、職場の構造的な問題が複合的に絡み合っている可能性が考えられます。

看護師の働き方改革の現状と課題

現状

・残業代の出ない前残業や業務量が多く休憩時間を削らなければいけない。

・より良い条件の職場を求めて、看護師が次々と職場を辞め人材が流出してしまう。

・業務量が多く、心身の負担が大きいのにも関わらず、見合わない給料と昇給が厳しい。

課題

・低賃金などの待遇改善

・人手不足の改善

・夜勤や残業などの長時間労働の解消

・パワハラや人間関係の悩みなど職場環境の改善

「静かなる退職」をしたその後…

「静かなる退職」は、一見怠惰だとか仕事を放棄しているようなマイナスのイメージを持たれがちです。

しかし、実際はワークバランスを保つための新しい働き方の一つだと考えています。

そのため、自分自身の健康とプライベートな時間を守る手段として「静かな退職」を選択するのも一つの手だと思います。

実際、「静かなる退職」を選択した私自身、メリットしかないと感じています。

日本はあまりにも、自己犠牲で労働することを美徳とし過ぎているのではないかと思います。

「もう頑張れない」という気持ちから、「静かなる退職」という道を選びました。

「静かなる退職」は、決してネガティブな選択ではありません。新たな始まりです。

私は、この経験を活かして、自分らしい生き方を見つけることができました。

自分の人生をより良くするために、新たな一歩を踏み出す勇気ある決断だと思っています。

メリット

・プレッシャーを感じずに働ける

私は、「師長になりたい!」など、昇進することに興味を持っていないため、成果を挙げなければならないというプレッシャーを感じずに働けました。

・給与額は上がらなくてもいいから責任を感じたくない

役職に就くと、手当てがもらえますが、微々たる金額です。

デメリット

個人的には感じていませんが、「静かなる退職」を選択することでデメリットもあるので紹介します。

・キャリアアップやスキルアップが難しい

・昇進・昇格が見込めなくなり、収入が増えるチャンスがなくなる

・熱意がない状態で、自分の業務範囲の中で最低限しか働かないと、職場の居心地が悪くなり、精神的なストレスがたまる

現役看護師が求める働き方改革

医療現場の過酷な労働環境や、人材不足といった問題は、一日にして解決できるものではありません。

医療現場における「静かなる退職」は、看護師に限ったことではなく、医療スタッフ全体が抱えている問題だと思います。

医療スタッフ全体が働きやすい職場環境を目指して、働き方改革が急務であることは言うまでもありません。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は、看護師の「静かなる退職」事情について経験談をふまえ紹介しました。

「静かなる退職」という選択は、私にとって大きな転機となりました。

この経験を通して、私は自分自身の価値観を見つめ直し、新たな道へと進むことができました。

皆さんは、今の仕事にやりがいを感じていますか?

もし、悩んでいることがあれば、一人で抱え込まずに、誰かに相談してみてください。

そして、自分にとって本当に大切なものは何か、じっくりと考える時間を作ってほしいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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